チョコベリーの暮らしをちょっと豊かにするブログ

3児育児中のワーママです。ライフハック、子育てなど暮らしを豊かにするヒントや気づきを綴っています。

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こども庁はなぜ必要か?こどもの未来は、みんなの未来。これからの未来に必要な行動は「声」と「投票」だ

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子育てしている人も、子育てをしていない人も。日本に住み、これからも住んでいこうと考えているなら、是非聞いてほしい。そんな対談を拝見しました。

 

そのタイトルは「「子育て無理ゲー社会」をこども庁は如何に変えるのか?」。NPO法人フローレンスによって主催されたYouTubeライブの対談です。

 

登壇されたのは、日本大学教授で教育行政学がご専門の末冨芳さん、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さん、認定NPO法人フローレンス代表室の前田晃平さんの3名。

youtu.be

 

私は、少子化が進む日本にとって、それを止めるための政策はとても重要だと思っています。そして、最近「こども庁」という言葉を聞くようになりましたが、なぜ必要なのかがよくわからずにいました。

 

そこで、この対談を聞けば何かわかるかも?と思って拝見しました。その結果・・・、本当に聞いてよかった!と思うためになるお話しがたくさんあったのです。そこで、それらを紹介したいと思います。

  

 

子育て罰をなくすためのカギは、「声」と「投票」

 

日本大学教授の末冨さんは、2021年7月に本を出版されたそうです。そのタイトルが「子育て罰」。これは、日本社会は子育てしにくい、親に罰を与えるようになっているということを指しているそうです。

 

子育てが罰だなんて・・・。なんか悲しい。

 

でも、現実的にそういう状況はあると思います。女性は妊娠・出産によって仕事をセーブしなければいけませんし、育児を始めても子どもが周りの迷惑になるからと外出を控えるようになることもあります。事情があり電車に赤ちゃんを連れて乗って、泣き出してしまい、車内にいる方に舌打ちされたという経験をされた方もいます。

 

末冨さんは、政治は男性優位になっているといいます。そうすると、政策の内容も男性目線のものになります。育児をしたことがない男性が選ばれれば、やはり政策の内容もそうした方向性になってしまうのです。だから、もっと女性を増やしましょう、または自身で子育てをしている人を選びましょうとおっしゃいました。そして、SNSで投稿したり、時には直接事務所に対して声をだそうをおっしゃっていました。応援しないと変わらないのです。

 

これには、私も同感です!実際に子育てを経験したことがあれば、それに対する政策も考えやすいですし、細かいところに手が届く政策になると思います。そして、子育てしやすい社会になるようにと望むならば、そうした声を届けることが大切だと思いました。

 

「子育て罰」の第5章には、子育てに力を入れている推し政治家さんも載っているそうです。個人的に、すごく興味があります・・・!

 

 

保育園を共働き家庭だけでなく、すべての家庭に

 

駒崎さんからは、保育園を共働き家庭だけでなく、すべての家庭にという提言がありました。子どもを預けるのは、毎日でなくてもいい。専業主婦の方でも、週1回、週3回など、柔軟に対応して預けられる体制があればいいのではないかとおっしゃっていました。

 

これも、本当に同感です!今は保育園と幼稚園に分かれており、保育園は厚生労働省、幼稚園は文部科学省が管轄しています。子どもを育てるという同じ目的であっても、管轄する庁が異なることよって制度も複雑になりがちだと思いました。また、幼稚園では働きたいと思っている人が働きにくく、保育園の方が就労を後押しすることができると思いました。

 

今は、幼保一体化として、幼稚園と保育園の2つの役割を担った施設も増えてきています。保育園を共働き家庭だけでなく、すべての家庭にすることで、多くのメリットがあると思いました。

 

駒崎さんは、日本で共済型・訪問型病児保育サービスを初めてスタートさせた方です。どうしてスタートさせたかは、「社会を変えるを仕事にする」に書かれています。笑いあり、涙ありのおすすめ本です!

日本版DBS。小児犯罪歴のある方の就労を防ごう

 

日本版DBSをご存じですか?日本版DBSとは、子どもたちを性犯罪から守るため、保育教育現場に性犯罪者を立ち入らせないようにする仕組みのことです。イギリスのDBS(Disclosure and Barring Service/[Disclosure=開示]、[Barring=障壁・バリア])を参考にしているそうです。

florence.or.jp

 

前田さんから、なぜ子どもだけ守るの?成人は?という声もあるとお話しがありました。これは、「子どもの声なき声を守る」ということからきているそうです。指示者と子どもという絶対的な上下関係がある抑圧された中で、性的虐待といったひどいことが起きます。そのため、制度で守ってあげないといけないと考えているとのことでした。

 

とても大切な制度だと思いますが、日本ではなかなか進まない。その理由は、行政が縦割りで、一体どこが管轄するのか決まらないからだそうです。

 

そ、そうだったんだ・・・!

 

だからこそ、こども庁が創設されることによって、各省庁を横断的に立ち回り、日本版DBSが実現することが期待されているようです。是非、子供たちを守るために日本版DBSを実現してほしいと思いました。

 

前田さんは、「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」という本を出版されています。ここに日本版DBSについて詳しく書かれていますし、少子化を防ぐためには、お母さんの社会進出ではなく、お父さんの家庭進出が大事だと提言されています。すごくわかりやすい本です!

 

なぜこども庁が必要なのか?

 

「なぜこども庁が必要なの?」3児がいる私にとっても、なんだか疑問に感じていました。それに対する末冨さん、駒崎さんの意見は、次のようなものでした。

 

こども庁ができると、子どもの人権や子どもの法律について新しい組織が運営されることによって、今までとは違ったステージに日本の子ども政策の予算も含めていけるのではないかという期待感があるそうです。

 

き、期待感・・・!

 

つまり、やってみないとわからないということですね汗。さらに、子どもに関する政策は、厚生労働省と文部科学省にまたがって進められることになります。今、まさに行政の縦割りによって問題の解決が進まないので、こども庁ができ、厚生労働省と文部科学省といった省庁に横串を刺すことができれば、すごく意味があることになるそうです。

 

個人的に、こども庁の発端を調べてみたところ、NHK政治マガジンという面白いサイトを見つけました。ここに、経緯が詳しく書いてあるっ・・・!

www.nhk.or.jp

 

読んでみると、こども庁は自民党参議院議員の山田太郎氏が元総理の菅義偉氏からSNSの情報発信についてアドバイスを求められ、「デジタル庁と共に『こども庁』のような組織をつくった方が分かりやすい。縦割りと多重行政を廃し、一貫した行政の司令塔が必要です」と提言したそうです。それを聞いた元菅総理は、検討したいと動き出したそうなのです。

 

しかーーーし!事態はそう簡単にはいきません。反対する議員もでてきました。

 

その理由に、過去の「幼保一元化」構想の失敗があるそうです。文部科学省が所管する「幼」稚園と、厚生労働省が所管する「保」育所。異なるこの2つを統合し、制度を一本化しようという案がありました。しかし保育所と幼稚園には、それぞれ全国組織の業界団体があり、一元化されれば経営が立ちゆかなくなるなどと強い反発があったそうです。

 

ああ、既得損益問題・・・

 

最終的に認定こども園が生まれましたが、どの役所が見るんだということになり、結局内閣府に置くことになったそうです。結果的に、3重行政・・・・。

 

なんだこれ・・・、より複雑に・・・・

 

幼稚園、保育園、それぞれの業界団体の利益確保したいという思いによって、行政が分断されたままということがよーーーっくわかりました。

 

駒崎さんは、こども庁ができても、職員と予算、つまり人とお金をしっかりと当てなければ意味がないと断言されていました。こども庁を作るのであれば、しっかりと組織横断的に機能する庁として組織されなければいけないですね。それが実現できるのであれば、設立はすごく大きな意味があるのだと思いました。

 

死に票はない!投票した人が当選しなくても、あなたの投票行動に大きな意味がある。

 

最後に末冨さんから、「投票に行こう!」というメッセージがありました。若い世代の人が誰に投票したとしても、その投票行動こそに意味があるそうです。なぜなら、政治家は世代ごとの投票率を見ています。今は、高齢者世代の投票率が高いため、高齢者優位の政治になっているのです。政治家も当選したいから、投票率が高い世代優先の政治になります。

 

もし、若い世代の投票率が高くなれば、若い世代向けの政治になります。また、落選してしまった方への投票でも、子育てしている人に投票が集まっているぞということが伝わるそうです。

 

死に票という言葉があります。投票したけれど、その人が当選しなかった場合の票のことです。でも、それは死に票ではない。まったく無駄ではない1票なんだというお話しが、とても印象的でした。

声をあげよう!SNSにあげるだけでも効果はある。

 

駒崎さんからは、「声をあげよう!」というお話しがありました。SNS,Twitter、FBに上げるだけでも効果があるそうです。

 

数年前、「保育園落ちた」というブログが掲載され、すごく話題になりました。駒崎さんはその解説記事を書いたら、ヤフトピに上がって100万くらい見られて、ほぼすべての主要政党の政治家に呼ばれ、現在の保育事情について教えたそうです。

 

そこである政治家がおっしゃった言葉が、「ちゃんとやっていると思っていたんだよね」。

えええええーーー!?

駒崎さんはこの言葉がのどから出かかったとのこと。ここからわかるように、政治家は大変さがわかっていない。だから、どんなに大変か教えてあげよう。知ってんの?と。言葉が汚い?関係ない。不満や不安を知ってもらおうとのことでした。

 

育児で大変なときに発信をするのは、それ自体がハードルの高いことです。それでも、私たちの社会を作っているのは政治であるので、それをよりよくするために、困っていること、大変だと感じていることを政治家に伝えたり、SNSで発信するのはすごく大切なことだと思いました。

 

子どもが減ると、日本を支える働き手がどんどんいなくなりますし、それによって税収も下がり、日本全体にとってよくない未来が待ち構えていることになってしまいます。それを防ぐためにも、みんなで子供たちを守り、育てていく社会にしていきたいですね。

 

私が印象に残ったことを紹介してきましたが、YouTube対談ではより深くお話しされています。ご興味がある方は、是非YouTubeも見てみてくださいね。

 

みなさんも是非、声をあげましょう!そして、投票に行きましょうね!

 

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