chocoberry Life

3児育児中のワーママです。ライフハック、子育てなど暮らしを豊かにするヒントや気づきを綴っています。

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もしも無実の罪で逮捕されたらどうする・・・?開かれた組織が重要だと実感した話

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もしも、急に逮捕されたら、どうしますか?

え?何も悪いことしていないよ。

そう。

あなたは、無実です・・・!

それなのに逮捕されて、刑務所にいれられてしまったら?

 

信じられない!

そう思いますよね。

でも、そんな状況に陥ってしまったのが、村木厚子さん。

元厚生労働省事務次官で、郵便の割引制度に関して、うその証明書を発行したという罪でした。

 

どうして無実なのに、逮捕されてしまったの?

どうやって無実だと証明できたの?

村木厚子さんの「日本型組織の病を考える」という本に、詳細が書かれています。

 

この本は、多くの人に知って欲しい!

読んで、そう感じました。

私達にも、決して無関係ではない、知っておくと役立つお話。

  

 

きっかけは、「組織デザインを考える」の学び

 

どうやって、この本を知ったのか?

それは、経済評論家の勝間和代さんが主催しているオンラインサロンで知りました。

オンラインサロンについては、こちら。

www.chocoberry-life.com

 

毎週学ぶテーマが変わり、その時は「組織デザインを考える」がテーマでした。

その中で、村木厚子さんの「日本型組織の病を考える」という本を是非読んでほしいとの話があったのです。

 

けれど、あまりタイトルに惹かれず、ふーん、そういう本があるのだな、と思うだけで終わっていました。

 

その後、村木厚子さんの「日本型組織の病を考える」が、Kindleアンリミテッド対象の本だと知りました。

Kindleアンリミテッドは、AmazonのKindle本読み放題のサービスです。

 

私は、Kindleアンリミテッドサービスを利用していました。

そこで、じゃあ読んでみようかな、と手にとったのでした。 

 

読んでみたら、びっくり・・・!

なんと、無実なのに逮捕されてしまったとのこと。

そして、どうしてそのような事態になったのか、何が問題なのかが詳しく書かれていたんです。

 

これは、多くの人に知ってもらいたい・・・!

 

そう思ったので、紹介します!

 

信じられない調書の作り方

 

村木さんが逮捕されたのは、今から10年以上も前のことです。

 

村木さんは、当時、厚生労働省局長でした。

普通に、熱心にお仕事をされていたのに、郵便の割引制度で、うその証明書を発行したという罪で逮捕されました。

 

本を読んで、驚いたのが、検察の調書の作り方です。

驚いたのは調書の作り方です。被疑者や参考人が話したことを整理して、文章にするものだとばかり思っていました。

実際は、全く違いました。

検察は、自分たちのストーリーにあてはまる話は一所懸命聞き出そうとするけれど、自分たちに都合の悪い話は一文字も書こうとしない。

自分たちの裏付けに使えるか、使えないかの一点のみで証拠が検討され、使えないものは無視されていきます。

そして、私の話の中から、自分たちが使いたい部分だけを、都合のいいような形でつまみ食いして書いていくのです。

これには本当にびっくりしました。

引用:「日本型組織の病を考える」(村木厚子)

 

え?都合のいい部分だけ、使われるの?

 

私もびっくりです。

 

被疑者が話したことを文章にするのが普通だと思っていました。

そうしないと、正しく逮捕していいかどうか、わからないですよね。

 

でも、実際は、検察が自分たちの裏付けに使えるかどうかで判断されたとのこと。

これでは、何を話しても、適切に判断してもらえない!

めちゃめちゃ怖い・・・!

 

ただ、検察の立場に立てば、今目の前にいる人物が犯人だと思っているわけです。

犯人が話すことには、うそがあるかもしれません。

うそを見破るためには、いろいろな手法を使う必要があったのかもしれません。

そう考えると、検察の立場も仕方ないのかな・・・と思いがちです。

 

いやいやいやいや。

でも、違うんですよ。

本を読み進めていくと、根本原因は違うところにありました。 

 

間違いを修正できにくい組織になっている!その共通点とは?

 

最終的に、村木さんは、検察の言い分とは異なる証拠を見つけました。

その証拠とは、フロッピーディスク。

 

なんと検察は、証拠となるフロッピーディスクまで改ざんしていたのです!

1人の検事の改ざんにより、多くの検事が連携して、おかしな調書を作っていったのです。

検察は、「引き返せるチャンス」が何度もあったのに、最後まで自分たちのストーリーに固執して突き進んでいきました。

筋書きと異なる日付が記された捜査報告書の存在を知った時、証人が供述を翻した時、主任検事が改竄を周囲に告白した時など、何度もチャンスがあったのにです。

揚げ句に、私に懲役一年六月の求刑までした。

なぜ大勢の検事が間違ったのか。

なぜ私がターゲットにされたのか。

なぜ筋書きが最後まで維持されたのか。

引用:「日本型組織の病を考える」(村木厚子)

 

そう、検察は、「引き返せるチャンス」が何度もあったのです。

それなのに、検察たちで作り上げたストーリーを突き進んでいきました。

 

この理由について、考えられるのが、

組織の特性

だと村木さんはおっしゃいます。

「間違い」を軌道修正することができにくい組織には、共通点があるということです。

「権力や権限がある」 「正義のため、公のために仕事をしているとのプライドがある」 「機密情報や個人情報を扱うなど情報開示が少ないため、外からのチェックが入りにくい」  

財務省、防衛省、検察、警察などが典型です。

マスコミや、教師や医者など「先生」と呼ばれる職種も危ない。

こうした組織は、性格上、「建前は守らなければならない」「失敗や間違いは許されない」という意識になりがちです。

引用:「日本型組織の病を考える」(村木厚子)

 

「間違い」を軌道修正できにくい組織の共通点があるとの指摘がありました。

権力があり、正義のために仕事をしているからこそ、失敗や間違いは許されない。

だからこそ、誤った判断をしていたとしても、失敗は許されないために、軌道修正ができなくなっているとのことでした。

 

私は、この特性に、まったく同意です。

失敗は許されない。

この考えは、本当に怖いと思います。

失敗が許されないから、失敗したときに、隠してしまう。

隠すことによって、どんどん悪い方向に突き進んでしまうのです。

 

失敗が許されない組織ほど、過ちを隠して悪い方向に進みがち・・・

 

重要なのは、多様性!

 

では、どうやってこの問題を解消したらいいのでしょうか?

そのための方法として、村木さんは、外の世界の目が入ることの重要性を説いてらっしゃいます。

この外の世界、外部の目にさらされるというのが、とても大事です。

ダイバーシティーは「多様性」を意味する英語で、異なった考えや価値観、行動様式を持った人たちと時間や空間を共にし、異質な文化に触れることです。

そうか、こんな考えがあったのかと、ショックを受けたり、感激したりします。

同じようなタイプの人間ばかりが集まっている組織では、味わえないものです。

引用:「日本型組織の病を考える」(村木厚子)

 多様性=ダイバーシティという言葉を、よく聞くようになりました。

女性の働き方でも、よく聞く言葉ですよね。

 

村木さんの本を読んで、改めて多様な人がいる組織の重要性を知りました。

同じ人ばかりが集まっている組織って、本当に怖い!

 

あなたの会社はどうでしょうか?

あなたのいるご近所さんはどうでしょうか?

同じ人ばかり集まっていたら、ちょっと注意が必要かもしれませんよ。

 

保育ママとの子育て話も役に立つ!

 

本では、多様性のことだけでなく、子育てに関しても触れられていました。

村木さんの夫も働いていて、しかも、遠方に勤務している期間も2年半あったそうです。

 

そんな中、村木さんの仕事は猛烈に忙しい。

スイス出張の打診があったそうです。

それも、なんと村木さんは受けるんです!

 

こうした働き方ができたのは、保育ママのおかげだったと村木さんはいいます。

もし、もっと働きたいけど、夫の仕事で諦めている・・・という方にとっては、参考になる部分が多いのではないかとも思いました。

 

開かれた組織にしよう!

 

閉鎖した組織ではいけない。

本を読んで、強く感じました。

 

外部の方の人が入ってくるから、組織も変わります。

外の人が入ってくると、やり方が違うとか、考え方が違うからとか、面倒くさく感じてしまうこともあるかもしれません。

 

でも、それは、いい気づきのタイミングです。

閉じた世界にするのではなく、開かれた世界にした方が、誤った方向に突き進んでいく状態を避けることができるのだと感じました。

 

権力があり、外からのチェックが入りにくい組織ほど、失敗が許されない組織になりがちです。

多様な人がいる状況にして、異なった考えを受け入れる環境作りをしていきたいですね。

 

日本型組織の問題点について考えることができる、とても貴重な本でした。

そして、とても読みやすい!

是非手に取ってみてください。 おすすめ本です。