「夢パフューマー麗子」これを聞いてピン!と来た方は、びじゅチューンファンに違いありません。見に行ってきました!東京国立近代美術館の「重要文化財の秘密」展です。
びじゅチューンとは、HNKEテレで放送されている音楽番組。様々な美術品をアーティスト井上涼さんが独自の視点で歌とアニメーションにしています。この歌が、本当に面白い!我が家ではDVDをそろえているほどです。
びじゅチューンで紹介されている美術品を実際に見に行きたいなと、ずっと思っていました。すると、新聞広告に「鮭」が載っている!なんと、東京国立近代美術館の70周年を記念して、重要文化財に指定された作品ばかりを集めたイベントが開かれるというのです!
これは行ってみたい!と11歳長男、8歳次男を連れて行ってきました!一体どんな絵があったのか?どんな印象をもったのか?子連れの美術館巡りのポイントも踏まえて紹介しますね。
岸田劉生「麗子微笑」
わー、思っていたよりも小さい!もう少し大きな絵だと思っていました。岸田劉生は娘、麗子の絵を何枚か書いています。「麗子微笑」はその中の1つ。本当に笑っているの?と思われるかもしれませんが、他の麗子像は本当に真顔が多いので、この絵は笑ってる!ということがよくわかります。
ちょっとダークな色合いで、肩掛けの編み目がよく描かれています。本当に緑色のみかんを持ってる!中に着ているのは着物かな?肩掛けが鮮やかなので、着物は薄く見えるなあと感じたのでした。
高橋由一「鮭」
「鮭」だー!!魚の鱗やしわ模様がよく描かれています。壁に鮭の影も書かれていて、立体感がでているなと思いました。
なぜこの絵が重要文化財に?そう思うと、子供向けに配られたパンフレットに、当時の日本にはカラー写真はもちろん、油絵もまだ珍しいものだったため、人々は絵のリアルさに驚いたとありました。こうした時代背景が、重要文化財に選ばれた理由なのですね。
高村光雲「老猿」
で、でかーい!もっと小さいのだと思っていたのですが、かなり大きい!ジロリとにらんだ目つきから鋭さを感じます。左手を見ると、わしの羽根をつかんでいて、ここからも力強さを感じるなと思いました。
猿の毛並みがすごく綺麗に彫られていて、なんて細かいのだろうとその技術に感動。この木は、栃木県から選んだ大木で彫られているとのことで、なんだか親近感。猿を彫るために、高村光雲は猿を飼ってその生活を観察していたそうです。だからこそ、これだけリアルな猿の様子を表すことができたのかなと思いました。
番外編:高村光太郎「手」
「手」だー!こちらの作品は「重要文化財の秘密」ではなく、「MOMATコレクション」で展示されていました。見に行って良かった!!
こちらも思っていたよりも大きい・・・!この手のポーズ、真似してみようと思ってもできないんですよね。こんなに親指をそらすことがまずできない。できる人っているのかなあ。パワーを感じる手だな!と思いました。黒くて、ちょっと怖さと不思議さを感じる手です。
美術館巡りのポイント
今回の美術館鑑賞で感じたことがあるので紹介しますね。
事前に展示期間を確認しよう!
美術館のホームページに、今回展示される作品の一覧が載っていました。作品ごとの展示期間が異なっていたため、私が見たいと思っている作品がいつ展示されるのかをチェックしました。さらに私は念のため、前日に美術館に電話して、その作品の展示があるかどうかを確認しました。
これはすごく重要!以前、静岡県熱海市のMOA美術館に行ったとき、お目当ての作品が展示期間外と知ってショックだったんですよね。事前に確認することで、いつ行くのがよいのかを計画することができるので、見たい作品がある場合は事前確認は必ずおこなうことをおすすめします!
美術館のマナーを事前に子供に話そう
8歳次男は美術館を見ている間に、ガラスケースを触ったり、白い線を踏み越えたりとついつい手や足が出てしまって、展示員さんに注意を受けることが多々ありました。。。さらに、声が大きいので、「お母さん!」と声が響くこともしばしば汗。
「小さい声で話そうね」「展示品のケースには触らないようにしようね」といった美術館のマナーを事前にきちんと話すことが大切だなと思います。
美術館の音声ガイドを聞いてみよう
はてなブロガーでもあるちきりんさんが、Voicyで美術館の鑑賞では音声ガイドを聞いた方がいいとおっしゃっていたのを思いだし、入り口で販売していた音声ガイドを初めて使ってみました。お値段1台650円。クイズもついているということで、子供2人分もレンタル。
すべての作品に解説があるわけではなく、いくつかの作品がピックアップされて解説が収録されていました。ガイドがあることで、その作品が出来上がった経緯を知ることができ、作品についてより理解を深めることができると感じました。もし美術館の音声ガイドにご興味ありましたら、使って見てくださいね。
美術品の横の壁には、たいてい作品名と解説が書いてありました。この解説って大事ですねー。私は、どうしてこの絵を描いたんだろう?何がこの人を突き動かしたんだろう?ということをよく考えていたので、それを教えてくれる解説はすごくためになりました。
美術館を子供と楽しもう!
今回の美術館で、びじゅチューンで紹介されている作品をみた子供たちは、大きな声で騒いだりするかなと思っていました。けれどそんなことはなく、「お母さん、あったよ!」と小声で教えてくれていました。作品をじっと鑑賞すると、次の作品を見に行くという感じなので、けっこうあっさり笑。
今回は、びじゅチューンで紹介されていた作品を主に紹介しました。他にも個人的には岸田劉生の「道路と土手と塀」が塀の表現がリアルで、すごく良かったです!見たかった絵をみることができて、とても大満足でした。
今回の東京国立近代美術館の「重要文化財の秘密」のサブタイトルは、「問題作が傑作になるまで」。そもそも、重要文化財ってどうやって決めるの?と思っていたら、子供向けのパンフレットに理由が書いてありました。1950年に交付された文化財保護法にもとづき、文化財や歴史の専門家たちの意見を聞きながら、文部科学大臣が指定するのだそうです。
そ、そうだったんだ!
発表の当時は問題作とされていても、時代が移りゆくとともに見方が変わって、傑作といわれるようになるものもあるということがよくわかりました。今は馬鹿らしいと思えることも、将来的にはどう判断されるかわからないですね。私にとってはあまり意味がないと思える子供の熱中するゲームも、意味のあることなのでしょうか・・・。はてはて、何が良いのかわかりません汗。
今回の美術展は、重要文化財の背景を知ることもでき、多くの文化に触れる貴重な機会になりました。今回の東京国立近代美術館の「重要文化財の秘密」は2023年3月17日(金)~5月14日(日)まで開催しているそうです。ご興味ある方は、是非鑑賞してみてくださいね!
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