3月8日は国際女性デーです。国際女性デーとは「女性の権利運動を称え、社会参加や地位向上を訴える日」。国連が1975年に制定した記念日です。1904年にニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源とされています。
つまり、もっと女性の権利を認めよう、多様性を大切にしよう!という日なんですね。この3月8日に発行された日本経済新聞を見て、ちょっとした気づきがありました。
それは、「広告欄には「国際女性デー」の文字がたくさん躍っているけれど、テレビ欄にはあまり見当たらない」ということです。これはどういうことなのか?ちょっと考えてみました。みなさんも一緒に考えていただけたら嬉しいです。
「国際女性デー」の広告が日本経済新聞にたくさん載っていた
我が家では、日本経済新聞を取っています。2023年3月8日に新聞を読んでいると、いつもと大きく違うことに気がつきました。
なんか、「国際女性デー」という言葉がいっぱいある・・・!
どんな感じかというと、こんな感じ。
多様性のある職場をアピールする企業だったり・・・
女性を鼓舞するような広告だったり・・・
女性特有の痛みに対する広告だったり・・・
ウェルビーイングな組織を目標としている広告だったり・・・!!
こんなに女性を鼓舞したり、応援する広告が沢山並ぶことは、今まで見たことがありません。みなさんはどうですか?
それだけ、この日に広告を打ち出している企業は「国際女性デー」という日を重要視しているということがわかります。特に「多様性」という言葉を広告に載せている企業が多かったです。男性だけでなく女性、または外国の方も含めて世界に渡る事業をしているほど、多様性を大事にしていることをアピールしたいのだと思いました。
日本経済新聞では、「国際女性デー」に関連した特集記事も組まれていました。日本はSTEM(科学・技術・工学・数学)の分野で女性の活躍が著しく遅れています。技術革新に取り組む人材の多様性が欠かせないことから、関係者にインタビューをしてジェンダー格差について記事が書かれていました。
なんて素晴らしいのだろう!
本来は、こうした特集が組まれないほど男性と女性がある程度平等であることが望まれます。でも、日本は、実際には平等とは言い難く、男性優位の社会になっていますよね。男性優位の社会になると、知らず知らずのうちに女性=マイノリティーにとっては不利益を被る制度になりがちです。
人口の半分は女性でもあるので、女性の意見を社会に反映させることはよりよい社会につながっていきます。そのためにも、多様性を重要視する広告が発信されることは素晴らしいことだと思いました。
それに対して、テレビ欄は?
ふと、テレビ欄はどうなっているのかなと思って見てみました。その結果がこちら。
「国際女性デー」という文言やそれに関係あるような番組名を、赤丸で囲んでみました。言葉があったのは、全部で3つ!
うーん、少ない・・・?
もちろん、番組のすべてが掲載されているわけではないので、番組内の一部で「国際女性デー」について触れられていることはあるかもしれません。でも、文字として書かれているということは、それだけ意識を持っている番組だということがわかります。そう考えると、3つというのはちょっと少ないかな・・・?と感じました。
広告欄とテレビ欄の違いは何なのか?
日本経済新聞の広告欄とテレビ欄の違いは何なのだろう?と考えてみました。その結果、私が思いついたのは、受け取るユーザーの違いです。
日本経済新聞を手にとって見る人は、ある程度経済に興味があり、企業に対しても意識が高い方が多いと思います。企業が社会の中で生き抜いていくためには、今、社会が何を求めているのかを世界的な視点で見ることが重要です。だからこそ、多様性の重要性を理解しているし、発信もできるのだと思いました。
それに対して、テレビを見る人はどんな人でしょうか?おそらく、高齢の方や専業主婦(主夫)の方が多いと思います。お仕事を引退されていたり、専業主婦(主夫)として家事を頑張っている方にとっては、これからの企業がどう変わっていくかについて関心が低く、「国際女性デー」という言葉もなじみがないため取り上げられないのではと思いました。
また、個人的な想像なのですが、「国際女性デー」として「女性」を取り上げること自体が高齢男性にとっては不愉快に感じてしまうのではと思いました。なぜなら、高齢男性の世代は、女性が家事育児をするのが当たり前の世代でした。家事育児を男性にお願いして、女性が外で働くということを快く思っていない、もしくは理解できないのではないかと思ったのです。
もちろん、そんな高齢男性ばかりではないと思います。日本の未来のために、女性の活躍を喜ばしく思っている方もいらっしゃるでしょう。でも、納得いかない方も多く、だからこそ、テレビでは「国際女性デー」についてとりあげられないのではないかな・・・なーんて思っちゃったりしたんですよねー。
そう考えると、他の一般紙とされる朝日新聞、産経新聞、読売新聞、毎日新聞の広告欄はどうなっていたのか?!ちょっと気になります。
毎年比較してみると変化がわかるかも
今回、3月8日の日本経済新聞の広告欄があまりにすごかったので、気づいたことをまとめてみました。これから毎年、3月8日の国際女性デーには、広告欄とテレビ欄を比較してみると面白いかもしれません。もしかしたらテレビ欄に「国際女性デー」という言葉が年々増えていくかもしれないのです。
年を重ねることに、少しずつ世代も変わっていきます。多様性の大切さやジェンダー・ギャップという言葉をよく耳にしている世代が中間層となるのにともなって、社会の意識も変わり、男性と女性がより平等になり「それが当たり前だよね」という世界にきっと近づいていくのだと思います。
でも、少子高齢化が急ピッチで進んでいる日本にとって、子どもを育てやすい制度作りが早急に求められています。それと同じように、多様性に対する考え方が社会に広がることも必要だと思うのです。そう、急ピッチで!!
「国際女性デー」を広めるために何ができるか考えるなかで、日本経済新聞の広告欄とテレビ欄の違いを感じたので、まとめてみました。今後は、毎年この3月8日の時期になったら、新聞の広告欄とテレビ欄の違いを見ていきたいなと思っています。みなさんも、3月8日には国際女性デーに関する多くの情報が発信されるので、アンテナを立ててみてくださいね!
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