長男は苦手な食べ物が多くあります。私が食事を作ろうと思っても、「あ、でも長男が食べないからな」と思って諦めたり、「こっちのほうが食べられるな」と食べられるものを追加で作ったりします。これが本当に大変だし、何よりこのまま大きくなっていくのが本当に心配。
そう思いつつ、いつかは食べられるだろうと思ってそのままにしていました。きっと大きくなったら食べられるようになるはず、と。しかし、長男が中学1年生になっても、状況が変わらない!このままではよくない!そう思って行動を始めたところ、家庭内でバトルが勃発してしまいました。
この出来事をきっかけに、長男の偏食対応をもっとしっかりおこなうように気持ちが変わりました。現在進行中のことではありますが、同じように子供の偏食に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
中1長男の偏食とは?
我が家の長男には、苦手な食べ物がたくさんあります。トマト、キノコ類、さやえんどうといった野菜から、ハヤシライス、グラタン、オムライスなどの洋食系、チャーハン、麻婆春雨などの中華系、刺身などを食べようとしません。無理に勧めて、ようやく一口食べるくらいです。
でも、大きくなったら食べられるようになるだろうと思い、食事のときには無理して食べさせないようにしていました。食卓に出すこともなく、作ったとしても、「どうせ食べないから」と思って長男のお皿にのせることさえやめていました。楽しい食卓にしたかったからです。
そして、長男は中学生になりましたが、苦手な食べ物はあまり変わりません。GWに親戚の家に遊びに行くと、従姉妹の小学生の女の子が好き嫌いなくなんでも食べている姿を目にしました。出されたものはできるだけ食べる、ちゃんとご飯をしっかり食べたらおやつという方針があり、基本的なのに我が家はできてない・・・と気づきました。
さすがにこのままではよくない!そう思い、長男にできるだけ食べるようにと対策を考えるようになりました。
長男の好き嫌いが変わらない。変えていこう!
食事でバトル勃発。夫とも険悪な雰囲気に
ある日、夕食にハヤシライスを作りました。一般的なルーを使ったものです。次男9歳と長女5歳は「美味しい!」といって食べてくれます。
しかし、長男は一切食べようとしません。顔を横に振って、自分から口にしません。ようやく一口、口に運んだとしても、食材が舌につかないように顔を横に倒します。この態度に、すごく私はイラッとしました。
私は仕事をしているので、仕事が終わってから急いで料理を作っています。その使っている時間に感謝もなく、ただ嫌な顔をしているのはすごく失礼!そう思い、長男にいいました。なぜ食べようとしないのか。せっかく作っている人に失礼だ。毎回毎回そんな態度をとられるこちらの身になってほしい。そんなに嫌なら、自分で作ってほしい。そういったことを、いつもよりも声を荒げて伝えました。
長男は当然、料理を作る事はできないといいます。特に着地点もなく、話が終わりました。
次の日の朝、事の経緯を夫に話しました。すると夫から「そういうふうに育ててきたんでしょ」といいました。え?私だけ?私が長男をこういうふうにしてきたの?すごくショックを受け、悲しい気持ちになりました。
しかし、落ち着いて考えてみると夫の言う通りです。夫は義母が残さず食べる方針の家で、どんなに苦手なものも食べるようにしつけられてきました。それはそれで大変だったかと思うのですが、そのおかげで私が作ったものは必ず食べてくれますし、食べ方もとても綺麗です。口癖は、「大きくなって誰と食べることになるかわからない」です。
本当にその通り!私は楽しく食べることを優先にして、長男が嫌がることは無理にさせないできました。これは優しさなのか?自分が楽したかっただけでは?そんな風にも思いました。
では、これからの教育方針を変えていくしかない。そのために、今からできることは何か?考えてみました。
偏食対応の原則のうち学んだ3つのこと
どうしたらいい?そう考えたとき、偏食に関する本を読んでみることが思いつきました。本には自分が知らない知識がいっぱい詰まっています。困ったときは、多種多様な知見がつまった本だ!と思い、ネットで偏食に関する本を検索し、市の図書館で借りて読んでみました。
数冊借りて読んでみて、いろいろと気づきがありました。特に印象深かったのがこちらの本!
偏食への対応の原則の中で、すごくためになったことを3つ紹介しますね。
食べない原因を考える
まず、子供によって食べない原因は異なっています。食べない原因を考えなくては対応がうまくいかないため、何が原因で食べようとしないのか、まずは考えてみてくださいとのことでした。
感覚には触覚、味覚、聴覚、嗅覚、視覚があります。このどれかが敏感すぎたり、鈍感すぎたりするので、子供は「美味しくない」「食べられない」と感じるのだそうです。特に発達障害の傾向がある子供の中には、感覚異常がある子供が多いとありました。
長男について考えてみると、保育園の時から裸足で園庭に出るのを嫌がったり、動物のにおいを極端に嫌がったりと、感覚過敏なところがあります。味覚についても、普通の人よりも敏感に感じやすいのではと思うようになりました。
長男自身に苦手なものの食感を尋ねてみると、今までなんとなく苦手だったものが、「口の中でぐにゃりとした感覚が嫌だ」「見た目が苦手」など具体的に考えて答えてくれるようになりました。長男は感じている食感がかなり敏感なんだとわかったことで、残す理由が少しわかるようになりました。
わかった上で、その食感やにおいをなくす方法はあるか?と考えてみることが、解決の一歩になるように思っています。
スモールステップで取り組む
「偏食の改善には時間がかかります」とはっきり書かれていました(きっぱり!)。苦手な食べ物を口にできるようになるまで、年単位の時間が必要になることも。そのため、お米が食べられない場合、まずは4分の1の大きさの米粒を食べるように勧め、それが食べられたら、次の週は2分の1の大きさの米粒を食べるという小さなステップを積み重ねていくという事例がありました。
こんなに時間がかかるの?!
これは極端な偏食の場合にあてはまるのでは?と思いましたが、長男も一気に食べるよりも少しずつ慣した方がいいのかもしれない。そう思って、やってみました。
まずは苦手なトマトをお皿に載せるだけ。次は箸をつけるだけ。次は小さなかけらを食べてみる。次に、少し大きくしてみる・・・。一口でぱくっと食べてしまえ!と思うこともありますが、まずはスモールステップでと心に唱えています。こうすることで、長男も以前よりも苦手なものを受け入れるようになりました。
少しでもできたら褒める
偏食の改善に失敗しているケースのほとんどは、褒めていないことが原因とありました。食事の場に座る、食事、食器を持つなどのことができたら褒める。少しでも食べようとする行動ができたら大げさに褒める。これを繰り返すことによって、食べたら褒めてもらえる、もっと食べようと食べる量や回数が増えていく、とありました。
褒めていないことが原因・・・!
振り返ってみれば、確かに私は褒めることはほとんどしていません。むしろ、「どうして残してばかりなのか」と責めてばかりだったように思います。褒めることは甘やかすことになるのでは?そう思いましたが、人は褒められると嬉しいもの。けなすのではなく、褒めるを意識するようにしました。
例えば、苦手なトマトをお皿に載せてくれただけで、「ありがとう!すごく嬉しい!」と感謝を伝える。口に運んでくれたら、「よく頑張ったね-!」という。中学生相手に何やってんだかと思わないでもなく、言われた長男も微妙な表情ですが、言われて嫌な気分にはならないようです。それはそうですよね。けなされたり、意地悪されるよりかは全然よい気分なのだと思いました。
褒めるはすごく効果がある!そう感じているので、引き続き続けたいです。
夫からの謝罪と和解
本を読んで、長男に対する対応を変えてきたものの、夫から言われた「そういう風に育ててきたんでしょ」という言葉が心から離れませんでした。何でも残すように育ててきたつもりはないのに、私はそれを許容する態度を取ってきたことは事実です。まさに、そういう風に私が育ててきたわけです。
私の責任だ。いや、すべてではないけれど、私に大きな責任がある。じゃあ、一体どうしていけばいい?
そう考えていたところ、ある日の夜、キッチンで食器を片付けていたら、隣に夫がきて言いました。「この間の話なんだけどさ」。
内容は、この前は言い過ぎてしまったということ。私は前から長男が残すことを許容していたのに、急に残すと文句をいうようになり、まるで夫に当たっているように感じたのでイラッとしてしまったそうなのです。
私としては、夫のいうとおりだと思ったので、その点は気にしていませんでした。でも、夫自身が気に掛けていてくれたとわかり、そのことがとても嬉しかったです。
夫自身も考えてくれて、じゃあ、なぜ私が当たるように怒っているのかと考えたところ、「感謝されていないからじゃない?」といいました。
感謝?
私としては、感謝されないからイラッとしたとは思ってもみませんでした。しかし、自分自身の心を深掘りしてみると、時間をかけて作っているのに嫌な態度が取られる=感謝されないから、私も嫌な気持ちになるのだとわかりました。
また、夫自身は苦手なものを残すのは仕方がない。でも、食べようとするチャレンジはしてほしい。そのチャレンジの態度さえないため、嫌な気分になると話してくれました。また、苦手なものを食べた後の態度も良くないと思うといいました。私もまったく同感!苦手であってもチャレンジをして、食べた後の態度も改めてほしいと言うことがわかりました。
今後の対応
これからの方針は、「スモールステップで取り組むこと」「褒めること」を中心に置きつつ、「チャレンジして、出されたものは残さず食べる」ことを伝えていくことにしました。そして、どんなに苦手であっても「作ってもらったことに感謝する」ようにと伝えています。
この対応をしていることで、長男も苦手なものがお皿に載っていても以前ほど嫌な顔はしなくなり、少しは箸をつけるようになってきました。とはいえ、「美味しい!」といって食べるにはまだまだ時間がかかりそうです。
成長と共に味覚が変わることもあります。私自身も、小さいころは椎茸が苦手でしたが、大きくなってから美味しいと感じるようになりました。わさびやからしだって、大人になってから美味しいと思うようになった香辛料です。
成長によって食べられるようになることもあると理解しつつ、今からできるアプローチをしていこうと思います。みなさんのお子様や周りの方々はどうでしょうか?できることを少しでも増やして楽しい食卓にしたいですね!
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お読みいただき、ありがとうございました!