新型コロナウイルスの影響で、相場が不安定な時期が続いていますね。
資産形成のために投資をしている方の中には、不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私も4年前から、インデックス投信を積み立て始めて、その効果を実感していたのですが、コロナショックですごく不安を感じてしまいました。
そこで、出会ったのが「敗者のゲーム」という本。
インデックス投資実践者の水瀬ケンイチさんのブログで知りました。
読んでみたら、すごく面白い!!
とっても学びがあったので、みなさんにシェアしたいと思います。
では、見ていきましょう!
「敗者のゲーム」とは?
本を紹介してくださった水瀬さんのブログはこちら。
「敗者のゲーム」は、投資コンサルタントのチャールズ・エリスさんが書かれています。
プロのテニスは、勝つために行ったプレーで結果が決まる「勝者のゲーム」。
それに対してアマチュアのテニスは、敗者がミスを重ねて決まる「敗者のゲーム」だとおっしゃいます。
このことから、本書のタイトルは「敗者のゲーム」。
まさに投資は、アマチュアが自らミスを重ねることで結果が決まるということだと著者はおっしゃっています。
自らミスを重ねるって、どういうこと?
それは、利益を追い求めてポートフォリオを変えたり、売却したり、買い増したりしてしまうということです。
つまり、人間の欲が負けを引き寄せてしまうのです。
成功するには、ミスをしないことが大事。
規律を立てて、守っていくことが求められているのだと思いました。
「敗者のルール」からの学びとは?
この本が勧めているのは、インデックス投信を、毎月定額積み立てていく投資方法(ドルコスト平均法)です。
インデックス投資について、すごく理解を深めることができる「敗者のゲーム」。
印象に残って、是非伝えたい!と思ったことを、5つ紹介します。
どんなに市場が暴落しても、「稲妻が輝く瞬間」に出会うために、市場にいなければならない
今回の新型コロナ感染症による影響で、コロナ・ショックといわれる市場の暴落が起きました。
こうした暴落が起きると、これ以上損失が大きくなるのは怖いと、市場から退場してしまいたくなります。
でも、絶対に退場してはだめ!
著者は、その理由について、次のように説明しています。
過去109年間(3万9812日) で、ベスト 10 日を逃しただけで、この間の利益の3分の2を失う。
投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうこと。
投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならない。
相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決して考えてはいけない。
激しい下げ相場に遭遇すると、資金を引き揚げてしまいたくなりますが、いつかは相場は上がっていきます。
その瞬間を
「稲妻が輝く瞬間」
と筆者は表現されています。
この瞬間に市場にいないことで、利益を大幅に失ってしまうのです。
でも、本当に市場は回復するの?
そう思う方も多いのではないでしょうか。
この疑問を解決するには、資本主義経済の仕組みについて理解しておく必要があります。
世界経済は、将来的に、どんどんよくなっていく。
この考えが必要です。
人は、よりよい暮らしをしたい、豊かになりたいという思いがあります。
そのために、よりよいサービスや商品を提供しようとしますよね。
そうした経済活動を行う事が、世界経済を豊かにすることにつながっていきます。
こう考えると、市場がどんなに暴落しても、相場はまたいつか回復するということにつながっていきます。
だから、世界経済は今後も成長すると思えるならば、投資は継続!
「稲妻が輝く瞬間」に居合わせるために、絶対に市場から退場してはいけないのです。
運用方針の中で最も重要な要素は、資産配分
「投資をするなら、いつから始めようかな・・・?」
「どのインデックス投信がいいかな・・・?」
そう考える方は多いのではないでしょうか。
けれど、筆者は、投資リターンの90%以上は資産配分からもたらされ、銘柄選択やマーケットタイミングの効果は副次的なものであるとおっしゃいます。
資産配分こそ、集中すべき、なのだそうです。
この資産配分というのは、特に株式と債券の配分比率だそうです。
そう考えると、日本人は現預金を保有している率が全体として高いと思うので、現預金を債権と見なして全資産を管理するといいのかなと思いました。
将来の成績は、十中八九、過去の成績と関係ない
投資信託を選ぶとき、どの点をチェックされますか?
過去の成績を確認する方も多いのではないかと思います。
私もそうです。
けれど、過去の成績は過去のもの。
今後も同じように成長するとは限りません。
だから、過去の成績がよかったからという理由で選ぶのではなく、今後の将来を考えた上で投資をすることが大切とのことでした。
ついつい過去の成績を気にしてしまいますが、参考程度にして、将来はどうなるかを考えていきたいですね。
市場動向を見ながら投資判断をしてはいけない。
今は、この国が伸びているから、この地域に投資しよう!
今は、この国がよくないから、この地域への投資はやめよう・・・。
こうした今の市場動向を見ながら投資の判断をするのはよくないと筆者はいいます。
投資判断の変更は、10 年に1回で十分。
一度決めたら、ころころ変えずに、ながーーーい目線で継続することが大事だそうです。
そう考えると、最初に決める方針って、すごく大事ですね・・・!
私は、本を読んで感じました汗。
だからこそ、投資初心者さんには是非読んでほしい!と思います。
アクティブ投信より、インデックス投信が強い
投資信託には、市場の平均と同じような成績を目指すインデックス投信と、それ以上の成績を目指すアクティブ投信があります。
筆者は、アクティブ投信よりもインデックス投信の方が成績がよい、ということを、様々なデータを使って説明してくれています。
私自身は、インデックス投信のみを購入しているので、この方針でよいのだなと思うことができました。
「稲妻が輝く瞬間」に居合わせるために、市場に居続けよう!勇気をくれる本です!
時おり「異常事態」は起こるが、統計的にはそれも想定の範囲内だ。経験者から見れば、まったく驚くにはあたらない。そんなものに驚いて振り回されてはならない。
筆者の言葉です。
投資を始めたばかりの方は、市場の暴落を経験したことがないから、急に暴落がおこるとすごく驚きますよね。
でも、過去にもこうした暴落は起こっているのです。
そして、市場はそれを時間がかかりつつも、何度も乗り越えてきています。
本には、その様子が、とても詳しく書かれています。
こうした相場が不安的なときに読むと、すごく勇気をもらえる本です。
インデックス投資を続けていると、市場の暴落は今後何度もやってくるでしょう。
そのときに、何度も読み直したいなと思える本でした。
また、自分自身の投資の方針を再確認することもできます。
投資実践者さんは、是非一度、手に取ってみることをおすすめします。
学びがたくさんある本ですよ!
もし面白かったら、シェアいただけたら嬉しいです!