落合陽一さんをご存じでしょうか?
日本の研究者であり、大学教員であり、メディアアーティストであり、実業家の方です。
1987年9月生まれですので、現時点で31歳!
テレビにもよく出演されていて、「情熱大陸」でその頭の良さと、多忙な生活を垣間見ることができました。
そんな落合さんが書かれた「日本再興戦略 (NewsPicks Book)」を読みました。
いやー、本当に斬新な視点が面白かった!
印象深かったことを紹介します。
1.人口現象は大チャンス。
日本は、超少子高齢化社会が問題になっています。
今のままでは、働き、税金を払う若い力がなくなって、日本は衰退するばかりでしょう。
しかし、落合さんはポジティブ。
人口減少は大チャンスとおっしゃいます。
子供が少なくなるので、社会全体が子供に投資しても不平がでにくくなる。
そして、テクノロジーを活用し、機械化と省人化を勧めていけば、日本の未来は明るいと断言します。
私は、社会全体が子供に投資するということに賛成ですし、実際、子供を大切にしようという風潮も少しずつ高まっていると思います。
でも、他の先進国と比べると、まだまだだよな~と感じずにはいられません。
日本の財源をみると、高齢者にかけるお金が多く、子育て支援は少ないです。
やっぱり若い世代がもっと投票に行って、政治に働きかけていかないといけないと思います。
2.日本に男女平等は合わない。適材適所を肯定できるロジックが必要。
落合さんは何度も海外に行かれた経験があり、日本ほど男女差別のある国は珍しいとおっしゃいます。
欧州のようなクォータ制を導入したら、きっと男性が「公平じゃない」というでしょう。
日本には男女平等は合わない。
合わないものを無理にもってくる必要はない。
ただ、日本人は公平にはこだわるので、適材適所をきちんと肯定できるロジックと、それに齟齬が発生したときに制度自体を変えられるようなフットワークの軽い発想が必要とおっしゃいます。
「日本に男女平等は合わない」
この言葉が私にとっては、衝撃でした。
日本ほど男女差別のある国は珍しいといいながら、男女平等は日本人に合わないとおっしゃるとは・・・。
しかし、その後の意見に納得です。
落合さんも、男女差別がある状況がよいとは思っていません。
欧州と同じような方法をとるのではなく、日本にあった方法で変えていけば良いということなのです。
私は、政治の世界が高齢の男性ばかりであることを残念に思っています。
もっと若く、子育てしているような女性も政治に入れば、多様性が深まり、よりよい政治につながると思っています。
女性は、子育てや家事の負担が多くて政治家を目指しにくいと思うので、クォータ制を導入した方がよいと思っていました。
しかし、それが日本に合わないのであれば、日本にあった方法で導入していく必要がありますね。
まだその方法は思いつきませんが、日本にあった方法が早く導入されたらよいなと思います。
3.発信する内容もないのに、英語を学んでも意味はない。
これは、今まで英語に力をいれていた私にとって、響いた言葉でした。
他にも、兼業の解禁、年功序列との決別、人間への投資など、まさに日本を再興するための戦略について書かれていました。
読み終えてみて、こんなに深く、広く考えられる知識がすごいと感じました。
この年齢でこれだけ活躍されている方がいることを頼もしく思うとともに、それに全然ついていけていない現代の中高年を残念にも思いました。
これからの日本は、落合さんが考えたような政策が少しずつ進んでいくことでしょう。
それを見据えて、自分ができることをやっていきたいと思いました。
今後の日本について考えるのに、本当によい1冊です。
是非、手に取ってみてくださいね!